第3日(7月30日):浴衣姿で熱烈歓迎を受け、調理実習に会話が弾む

3日目、高校訪問では、バディを組んで一対一で一緒に活動することになっており、マレーシアの高校生達と直にコミュニケーションを取れる機会とあって、一同わくわくしながら現地に向かう。訪れたのは「トゥンク・クルシア・カレッジ(Tunku Kurshiah College)」という中高一貫の全寮制の女子校でマレーシアでもトップクラスの公立高校だ。
 マイクロバスが学校に到着すると、出迎えた5年生(日本の高校2年生にあたる17歳)の高校生達は、ジルバブと呼ばれるスカーフを巻き、なんと浴衣姿。そして、空手の試技の披露に続き、リーダーが英語と日本語で「両国の若者の交換プログラムはお互いにとって貴重な教育の経験だと思います。たくさんのマレーシアの友人を作ってください」と挨拶。日本側も聞き覚えたマレーシア語で名前を名乗った後、英語で「私達は、千葉県から来た高校生です。本日は皆さんにお会いできてうれしい」とスピーチを返した。

普段の授業を少しでも体験できるようにいろいろと工夫されたプログラムが組まれ、まずはロティとチキンカレーの調理実習に参加する。案内してくれる5年生は、英語の次の第2外国語として日本語を選択している学生達。アラビア語、フランス語、中国語とそのほかにも選択があるが、日本語は一番人気が高いのだそう。同校は兵庫県立明石西高校の姉妹校でもあり、学生達もとても日本に興味がある様子。授業やバディ同志は英語で話し、同校の日本語教師であるイズディン先生が、時折、日本語でフォロー。「生徒達は、日本語のアニメやアイドルグループもとてもよく知っているし、大好きなんですよ」とイズディン先生。本格的にココナツミルクやスパイスを混ぜて作るカレーに、千葉県の高校生達は「日本ではインスタントのカレーペーストを使います」と説明したり「どれくらい辛いですか?」などと会話が弾む。1日5回食事を取るマレーシアでは、カレー実習の後は、746人の在校生が食事を取るダイニングホールで、さらにちまきや伝統菓子、クッキーなどでお茶の時間に。生徒達も打ち解けて、お互いの学校生活などを語り合う。

トゥンク・クルシア・カレッジに到着して、まず空手の試技で歓迎を受ける
前列中央には千葉県国際交流協力室・慶児聡子副主幹と隣りはノライニ副校長。後列に同校生徒と千葉県の高校生が並ぶ
同校のゲストブックに署名する慶児聡子副主幹

様々なスパイスを混ぜて、本格的なカレーを作ってくださったノルマリザ先生
流暢な日本語で、授業内容の説明を補足してくださったイズディン先生
カレーのレシピを見ながら、たくさんの素材を使ったカレー・ルー作りを見る学生達

千葉県の高校生達もマレーシアの食事作法に習って、右手でカレーを食べる
カレーの後は甘いものでお茶を楽しむ
広々としたダイニングルーム。すっかり笑顔で和む両高校生達