派遣高校生レポート

Saya suka, Malaysia

千葉県立柏井高等学校 2年
山田 天音

「マレーシア行けることになったよ!」という担任の先生の言葉に耳を疑った。国際交流をしたいと強く思っていたこの夏、諦めかけていた中で受けた飛び上がるほど嬉しい報告だった。このチャンスに感謝し、思いっきり学ぼうと期待を胸にマレーシアに飛びたった。

ホストファミリーとのお出掛け

Putra Mosque

グリーンツーリズム


地理・文化・環境

人口約3000万人の多民族国家。国土の約6割が熱帯雨林に覆われた自然豊かな国。
 赤道に近いマレーシアは、日中はとても暑いが自然がたくさん残っているので日が落ちるととても涼しかった。暑い国では冷房をガンガンに効かせることがおもてなしなので、室内や移動の車は大変快適であった。
 マレーシアでは、イスラム教が国教であるが信仰の自由が憲法で保障されていて、仏教・儒教・ヒンドゥー教・キリスト教など様々な信仰をした人たちが互いを尊重し合って暮らしている。パンフレットなどで見ていた“Putra Mosque”や“Petronas Twin Towers”は実際に見ると見慣れた東京やイギリスやアメリカなどの建物とは違い独特な空気感とエキゾチックな風景に圧倒された。マレーシアに来ることができて良かったと思った瞬間であった。
 サラムール川では蛍を見た。蛍は“バレンバ”という木からでる甘い水が好きでその木にたくさんいた。数え切れない程の無数の蛍だった。たくさんの蛍を見たのは初めてだったのでマレーシアの自然にとても感動した。

言語

訪れた学校では、生徒同士はマレー語で会話し授業は英語だった。ホストファミリーも家族内はマレー語で、私と話すときは英語であった。ホストファミリーには可愛い3歳の女の子とBabyの男の子がいた。2人の可愛い子ども達は、私に大変懐いてくれ、女の子は私のことをマレー語で“Kakak”(お姉ちゃん)と呼び、ずっとそばにいた。とても可愛く愛おしく思った。ホストマザーは、日本語に興味を持ってくれ“可愛い”“チーバくん”“おいしー”などの日本語を使ってくれた。驚いたことにBabyの名前が「Ammar」私の名前が「Amane」であり、名前が似ていたのでホストファミリーと盛り上がった。マレーシアの人々は多民族国家なので必要に応じて言語を使い分け、語学が大変堪能であった。日本もこれからそういった面では、特に力を入れていくべきだと思った。

現地の女子校のみんなと

AmmarとAmane

ホストファミリーの可愛い子ども達と


交流

マレーシアに到着してから、いろいろな場所を訪れる度にペットボトルの水をくれたので渡航前の水の心配は杞憂に過ぎなかった。マレーシアの人々には親日家の人が多く皆フレンドリーであった。
 訪れた学校のバディの皆が、浴衣を着て素晴らしいおもてなしをしてくれた。私達には、マレーシアの伝統衣装“バジュクロン”と“バジュマラユ”を着せてくれ、プレゼントしてくれた。女性用は“バジュクロン”といい、男性用は“バジュマラユ”という。私は皆に似合うと言われ、嬉しく大変気に入った。学校ではその他にゴムの木から樹液を採取したものからゴムを作る様子を見せてくれ、とても興味深かった。伝統のゲーム“Congkak”や“Five Stones”で遊んで交流を深めた。生徒の中には、日本のアイドルについて興味を持っている子もいて驚いた。
 日本から事前に準備していた茶道は、ホストファミリーに披露した。茶道の先生にマレーシアに行くことを話すと、釜ではなくポットのお湯を使ったお作法を教えて下さったり、持っていくお道具も用意して下さったり、協力していただいたので、披露して喜んでもらえて良かった。日本の文化を少しでも伝えられたのではないかと思う。

My buddy

バジュクロンとバジュマラユ

ホストファミリーと初対面


まとめ

今回の充実した派遣期間の中で唯一後悔している事は、浴衣の着付けが素早く綺麗に着ることができなかった点である。親日家のマレーシア人の中には、私よりも着付けに詳しい人がいた。日本人として、日本の文化である着物や浴衣は自分でしっかりと着付けできるように日ごろからもっと練習しようと思った。
 今回この事業に参加できて、たくさんのことを学ぶことができた。イギリスやアメリカやオーストラリアなどに目が向きがちだが、この夏の国際交流の場がマレーシアで本当に良かった。これからますます発展していくであろうマレーシアは、パワーと笑顔に満ちていた。国際交流を通して互いの国の平和と平穏な日々を願い、小さな行動一つでも何かできることを探していこうと思った。
 マレーシアで関わって下さったすべての皆様、マレーシア政府観光局の皆様、千葉県知事をはじめとする国際課の皆様とても貴重な経験をありがとうございました。そして、この事業で出会い一緒に過ごした最高の仲間たち、ありがとう!



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