マレーシア海外研修プログラム報告発表会
現地で考えた「マレーシアから学ぶ“これから”」

マレーシアならではの“事情”は今後の課題

成果発表のプレゼンテーション(一部抜粋)はページ中程にあります。

まずは現地研修に参加した10人が挨拶。右端が司会を務めた株式会社PTS松住健一郎氏

 マレーシアでの現地研修を経て帰国した若手旅行社員の面々が、9月25日(金)その研究結果を東京ビッグサイトで開催された「ツーリズムEXPOジャパン2015」にて発表した。10人全員が登壇し、一人ずつ分担して全員で話し合いたどり着いた結論を発表するというスタイル。司会進行役には株式会社PTSの松住健一郎氏が当たった。

 マレーシアでの訪問地は首都クアラルンプールとペナン。それぞれマレーシアにおける旅行業の実態や、観光立国となったその背景などを探った。現地オペレーターや教授などとの交流により、日本の旅行業者にとってなにが必要かを認識し、提案する。
 現地オペレーターのJホライズンズ代表取締役 堀 伸哉氏によると、マレーシアでは7名以上の団体に対し必ず国家ライセンスガイドをつけることを義務化しており、旅行者がマレーシアのホスピタリティに触れ、マレーシア文化の魅力を正しく発信することに努めているという。労働力確保の視点から生まれたシステムだが、それだけでなく、マレーシアの独自性に触れ細分化する興味に応えることで訪れなければ知りえない魅力を伝え、リピーターを創出するという循環が出来上がる。これは日本でも4月に通訳案内士制度の法的枠組み案の中で文化の発信について議論されており、実現できるのではないか、とした。また、アウトバウンドではマレーシアでの民族多様性や英語教育水準の高さから、人々が海外に興味を持つとして、日本でもできることがないか考察。実用性を重視した語学教育、通訳ガイドによる特別授業を取入れることによって旅行業界に興味を持ってもらうきっかけになるとした。さらに、修学旅行先を海外に設定することで実際に外国文化にふれることができるといい、ひとりでは踏み出しにくい第一歩を助けることが肝要と説いた。

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成果発表のプレゼンテーション(一部抜粋)


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